「プログラミング教育」について
2020年度から、小学校においてプログラミング教育が必須となりました。
プログラミングと聞くとプログラマがプログラムを作ることをイメージする方がたくさんいらっしゃるかと思います。
ですが、ここでいうプログラミング教育とは実際にプログラマを育成することそのものを目指している訳ではございません。
文部科学省では、プログラミング教育とは以下のように位置づけられています。
子供たちに、コンピュータに意図した処理を行うように指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、 時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」などを育成することを目的とした教育
それでは、「時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」(文部科学省)」とはどのようなものでしょうか。
「プログラミング的思考」とは
文部科学省によれば、「プログラミング的思考」とは、以下のように位置づけられています。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力
これでは少しわかりにくいと思います。
個人的には「プログラミング的思考」とは言い換えれば、ある目的に向けて、現在できる事をどのように組み合わせればそれを最短で確実に達成できるのかを考える力であると捉えています。
「プログラミング的思考」が必要な背景
なぜ、「プログラミング的思考」が必要なのでしょうか。
現在の社会においてもITは生活に欠かせないものになっていますが、AI、IoT、メタバース等、今後も急激なIT技術の発展が私たちの生活や、さらには子供達が大人になった頃の社会にどのような影響を与えるのかを考えてみましょう。
様々な方が以下のような予測をされています。
「2011年にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業後、今は存在していない職業に就く」
キャシー・デビッドソン氏(ニューヨーク市立大学教授)
「今後10~20年で、アメリカの総雇用者の約47%の仕事が機械によって自動化されるリスクが高い」
マイケル・オズボーン(人工知能の研究に携わる英オックスフォード大学准教授)
「人工知能の発展で2045年以降は人間の脳では予測不可能な未来が到来する」
レイ・カーツワイル(アメリカ 発明家、未来学者)
ITのさらなる発展の結果、将来どのような世界になるのかは誰も正確には予測できませんが、少なくとも現在以上にITが生活に欠かせない世界となり、現在とはまた違うデジタル社会になると思われます。
今後、どのような変化が訪れようとも柔軟に対応するために必要だと思われているのが「プログラミング的思考」(=「ある目的に向けて、現在できる事をどのように組み合わせればそれを最短で確実に達成できるのかを考える力」)であると考えています。
プログラミング的思考の育成
このような予測不能な世界において、「今、学校で教えていることは、時代が変化したら通用しなくなるのではないか」「人工知能の急速な進化が、人間の職業を奪うのではないか」といった不安な気持ちになるかもしれません。
予測不能な未知の世界を生き抜かなければならい子供たちのために、我々親世代は一体何ができるのでしょうか
文部科学省ではこの問いの答えとして、「プログラミング的思考」が必要であるとしています。
みらいスタジオもその考え方に共感し、「プログラミング的思考」を身につけることを目的としてカリキュラムを考えました。